仁川学院小学校

◆竹内昭彦 校長先生 インタビュー (2012.6.4)

2012年 6月4日

兵庫県西宮市にある「仁川学院小学校」に行って参りました。今年4月に竹内昭彦先生が校長先生に着任されたので、今のお気持ちをお聞きするために訪ねたのです。

竹内昭彦先生は、カトリックの司祭様でした。これまでに、カトリックスクールは何校も訪ねましたが、司祭様の校長先生は初めてです。お会いしてみると、想像していた通り、とてもお優しい司祭先生でした。

竹内昭彦校長先生のお話をご報告する前に、仁川学院小学校をご紹介いたします。

 

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竹内 昭彦 校長先生(左)と 児玉 磨 教頭先生(右)

CIMG3791仁川学院の校門 左の言葉は仁川学院の建学の精神である「和と善」です。

「和 と善」は、イタリア・アッシジの聖フランシスコがすべての人に向けた挨拶の言葉です。人間の持っている姿や力、功績などは自分が作り上げて所有しているの ではなく、すべては神からの贈り物。感謝とともに、人となごみ、仲良くする「和」の心で、神から自分に贈られた「善」を人々と分かち合うことに本当の喜び があります。仁川学院はこの「和と善」の建学の精神に基づいて、神と人と自然を大切にする心を育んでいきたいと考えています。

CIMG3804元気よく登校する児童たちをマリア様が優しく迎えます。

CIMG3798音楽の授業

仁川学院の音楽は身体表現を楽しむことにはじまり、高学年では器楽合奏に力を注いでいます。技術だけでなく仲間と心を一つにして仕上げる達成感を経験するとともに、粘り強さや献身の精神を養いたいと考えています。

CIMG3795小学校内の図書室 学院の大図書館は別にあります。

休 み時間には、本の貸し出しのために、図書室に長い行列ができるそうです。子どもたちは本に触れることで、言葉を知り、知識を得て、感性を働かせ、自分の世 界を広げていくのです。「人生の目的を正しく捉え、自らの将来像を描く」ことこそが、仁川学院がめざす宗教教育に根ざした学力です。

CIMG2648「聖母マリアのグロッタ」

神 の子イエスの受胎告知のとき聖母マリアが、神のみ使いに「み旨のままに!」とお答えになったことを記念して、「聖母マリアのグロッタ」を作りました。グ ロッタは、イタリア語で洞窟の意味です。このなかで子どもたちが聖母マリアとともに生きる幸せを味わってもらいたいと思い、作られたものです。グロッタの 中は、「聖母マリアとイエスの生涯」を表す20の場面を描いたステンドグラスが中空に浮かんでいます。円形階段の中央で聖母マリア像が幼子イエスを膝に抱 いてやさしくほほえんでいます。聖母子像から人間の尊厳を感じとり、人を尊敬する生き方を学ばせたいのです。

東北大震災の時も、子どもたちは自分にできることは何かを考え、自主的にグロッタに集まり、祈りをささげたそうです。

 

CIMG3812聖フランシスコが描かれています。

仁川学院小学校のホームページはこちらです。


竹 内昭彦校長先生はコンベンツァル聖フランシスコ修道会の司祭様です。仁川学院に赴任される以前は長崎県にある「聖母の騎士学園」にいらっしゃったそうで す。4年前に仁川学院に赴任されて、1年目は仁川学院小学校の校長先生を務められ、2年目、3年目は仁川学院マリアの園幼稚園の園長先生を務められまし た。そして、4年目の今年、ふたたび小学校校長に着任されました。


竹内昭彦校長先生に仁川学院小学校に対する思いを語っていただきました。line001


学 校長が変わりましても、学校の基本的方針は変わることはありません。今回、校長と教頭の二人が一度にかわったわけですが、児玉新教頭は、長年、仁川学院小 学校の教諭でおられ、これまでのことも良く理解しておられることもあり、学校の基本的なものは変わることはありません。どうぞ、ご安心ください。ただ、司 祭のわたくしが校長になったのは、ミッションスクールとしての仁川学院に、そして、仁川学院の建学の精神に立ちかえったと言えるかもしれませんね。とはい え、校長と教頭が変わりましたので、これからは良い意味での緊張感をもって、仁川学院小学校を運営していきたいと考えています。


仁 川学院小学校は、「和と善」を建学の精神にし、神と人と自然を大切にするこどもを育てる学院です。学力の充実は勿論ですが、同時に全人教育を行う学院で す。この学院には、校舎内に神様がいらっしゃいますし、聖マリア像も子どもたちを見守っています。「聖母マリアのグロッタ」もあります。ですから、視覚的 にも聴覚的にも神様を感じ、我が身を振り返る機会が多いと思います。この環境が大切だと思うのです。「神様はゆるぎない。」という事を、視覚的にも聴覚的 にも身近に感じて、自分の中に落とし込んでいき、信念としてほしいと思っています。この環境が仁川学院小学校の魅力です。こうした環境の中にいて、神様が 揺るぎないことが子どもたちの心に染み通っていき、揺るぎない自分をも立てることを願っています。神様に近づきたい、マリア様に近づきたい、聖人に近づき たいと言う憧れの気持ちが神に近づくという事です。


全ての教科の中に、神のメッセージを盛り込んでいきたいと思っています。生徒たちが寄り添って、「愛」を体現できる学院でありたいと思っています。

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以上です。 竹内 昭彦校長先生、ありがとうございました。

CIMG3799広い広い運動場ですね。

 

仁川学院小学校のホームページにあります、「竹内昭彦学校長の挨拶」をご紹介します。

「幼稚園から高等学校までの基礎 的人格形成にもっとも重要な時期をすごしている子どもと青少年 の教育を行います。小学校では、模倣から自立への成長をうながし、「形から心へ」という成長の過程をよく見つめて教育し、ひとりひとりの感性の有効な刺激 と開発には格段の配慮をします。それによって、神がそれぞれの人について摂理的に計画しておられる各自の人格の形成を手助けします。

仁川学院は、アッシジの聖フランシスコ(1182-1226、イタリア)を創始者とする「カトリック・コンベンツアル聖フランシスコ修道 会」を経営母体と して1956年に創立されました。修道会の日本支部は、聖マキシミリアノ・コルベ(1894-1941、ポーランド)が1930年、長崎に創設しました。 コルベ神父は、第二次世界大戦が始まって間もない頃、ナチス・ドイツに政治犯として逮捕され、ホロコーストとして葬られたユダヤ人たちと一緒に、あの有名 なアウシュビッツに強制収容された上、かずかずの虐待を受けた後、ある父親の身代わりとして自らすすんで餓死刑となり焼却されました。コルベ神父は、「友 のために自分の命を与える以上に大きな愛はない」と言われたキリストの言葉を文字通り生涯かけて生き抜きました。

コルベ神父とともに来日したコンベンツアル聖フランシスコ修道会の宣教師たちが仁川学院を創立しましたので、聖マキシミリアノ・コルベとコルベの霊性の父 であるアッシジの聖フランシスコにならい、仁川学院は、この修道会のモットーである「和と善」を建学の精神としてかかげ、「すべての人を神の子として愛す る」人格者を育成することを目的にして教育します。特に、「主意主義」の立場から意志の力を大切にして、すべてに善を望み、平和のために働き、フランシス コのように神からつくられたすべてのものを兄弟姉妹として愛する人、太陽や月や星などの自然を愛し、鳥や動物や魚を愛し、植物を愛する人を育てることに力 をそそぎます。」
学校長:竹内 昭彦

 

 

6月15日オープンスクールの詳細はこちらを

 

ご覧ください。


これまでに、けいkids+ブログでご紹介した仁川学院小学校のレポートはこちらをご覧ください。

 

 

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◆小田富也校長先生 インタビュー 2011年6月27日

2011年 6月27日 

 

兵庫県西宮市にある仁川学院小学校の 小田 富也 校長先生にインタビューをして参りましたので、ご覧ください。

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小田富也 校長先生(右)と 松居高弘 教頭先生(左)です。

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阪急今津線「仁川」駅で下車しましたが、「甲東園」からも学院まで同じくらいの距離(徒歩6分)でした。

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玄関前でマリア像が子どもたちを出迎えてくださいます。

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制靴が整然と置かれ、見通しもよく明るいエントランスです。

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教室前のフロアが広く、学年担当教員の机もあり、
児童と教員が終日共に過ごすあたたかい雰囲気の校舎でした。

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広い広い校庭。休み時間は元気に走り回る子どもたちで一杯です。

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どの児童も真剣なまなざしで考える図形の学習です。

CIMG2648     聖母マリアのグロッタです。
グロッタは、イタリア語で「洞窟」の意味です。この中で子どもたちが聖母マリアとともに生きる幸せを味わってもらいたいと思い、建てられました。
東日本大震災の後、誰に言われたわけでもないのに、子どもたちは一人またひとりグロッタに祈りをささげに集まってきたそうです。自分にできることを自分で考えて、集まってきたそうです。

 

CIMG2659     聖フランシスコが描かれています。

仁 川学院小学校の建学の精神である「和と善」は、聖フランシスコがすべての人に向けた挨拶の言葉です。人間の持っている姿や力、功績などは自分が作り上げて 所有しているのではなく、すべては神からの贈り物。感謝とともに、人となごみ、仲良くする「和」の心で、神から自分に送られた「善」を人々と分かち合うこ とに本当の喜びがあります。仁川学院は建学の精神に基づいて、神と人と自然を大切にする心を育んでいきたいと考えています。(学校パンフレットから)


小田 富也校長先生に仁川学院小学校について、語っていただきました。

 


 


仁川学院は、「力・愛・思慮分別」を人格の柱とし、「和と善」の人格的特性を持つ真人を育てることを目指している学校です。
「力」 とは、 学力や体力として開花する能力のことです。学力と言うと暗記による知識量とか問題を解く技術を思い浮かべるかもしれません。しかし、仁川学院小学校が開花 させる学力は、このような表面的な学力だけでなく、学びへの意欲や取り組み姿勢を育てること、そして集中力や思考力や記憶力等々の、学びに必要な力を育て ることも含めて考えています。
「愛」とは、自分の心にある愛に目覚め、神・人間・自然など自分自身を含めて周囲のすべてを大切にする心として開花します。信じる心や希望の心もこの愛から生まれてきます。
「思 慮分別」とは、自らの内面に育っている「力」と「愛」をどのように生かすかを、生きる目的や人生の価値や正しい世界観と照らし合わせて考える聡明さとして 開花します。自分自身、周囲の人、日本中の人たち、全世界の人類と大自然に目を注ぎながら「力」と「愛」を存分にいかす人間の礎を育てるのが仁川学院小学 校です。


小学校は「学 びの共同体」を作る所です。学校が楽しい、通うことが嬉しいと思ってもらうことが大切です。そのためには学校が、「友達と対話する場」であり、「先生とも 対話する場」であり、「友達や先生と一緒に遊べる場」でなければいけないと思います。先生は勉強を教えているだけではなく、子どもと生活を一緒にしなけれ がいけないと考えています。ですから、朝の時間も休み時間も校庭で子どもたちと先生たちはしっかり遊びます。仁川学院小学校は、朝8時10分までに登校す れば良いのですが、子どもたちは7時30分から登校して、先生たちと遊んでいますよ。
学校は、勉強を教えてもらい、どれほど覚えたかが重要なので はないと思います。学校は自らが学び取っていくところです。遊び合い、学び合うことを通して「学び」は成立していくのです。決して、一人で座って教えても らって覚えたことが重要ではなく、お互いに切磋琢磨して学び合う集団にしたいと考えています。そのためには、子どもの心を和らぎのある安定した心にしなけ ればなりません。だからこそ、「遊び」が必要だと思っています。今の世の中には「ゆとり」がありません。せめて、小学校くらいは「ゆとり」がある場所にし たいですね。



 

仁川学院小学校へのご入学を希望していらっしゃる保護者の方へのメッセージをお願いしました。

小田 富也校長先生は、

「ご家庭でお手伝いをさせてください。外遊びが大好きなお子さん、お家の方とお出かけすることが大好きなお子さんの入学を希望します。そして、パズル遊びやな ぞなぞ、迷路など、年齢相応の頭脳プレーを楽しんでください。入試問題は、推理力が必要な問題もありますし、試行錯誤しないと解けないような問題もありま すので、最後まで考えることが出来るように、年齢相応の頭脳プレーを楽しんでおいてほしいのです。しかし、数字やひらがなを知っている必要はありません。 数字の「5」はわからなくても、さいころの「5」がわかれば良いのです。このような力を教科の系統に沿って引き上げていくのが小学校の仕事です。ですか ら、小学校の先取り学習は必要ありません。」と、話してくださいました。

 

 

仁川学院の今年度入試は少し変更がありますので、注意が必要です。

入学試験日は

A日程 第1試験日 10月1日(土)、第2試験日 10月5日(水)

◆ A日程は第1試験日、第2試験日のいずれかを選択して受験してください。

◆ A日程第1試験日を受験し不合格の場合は、第2試験日を再受験できます。

※A日程第2試験日再受験時の入学検定料はいただきません。

B日程 10月15日(土)

いずれも、昼食持参です。お弁当は試験の対象ではありませんので、過度に神経質になる必要はないそうです。運動ができる服装で、上履き用の靴を持参してください。

 


子どもの笑顔を守りたい。幼児教室けいkids+の心です。